ECサイトを構築する上で、ユーザビリティを向上するための研究は日々進んでいますが、EC構築の手段として2020年頃より『ヘッドレスコマース』という考え方に注目が集まってます。アメリカのEC業界を中心に取り入れられている『ヘッドレスコマース』とはどういった概念とシステムなのか?
この記事ではヘッドレスコマースの基本的な考え方について解説してみたいと思います。
- 目次
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- フロントエンドとバックエンドを分離させるプラットフォーム
- フロントエンドの改善速度が上昇する
- APIによる情報の高速化
- ヘッドレスコマースの概念とメリットとは?
- Shopifyを利用したヘッドレスコマース
- ヘッドレス化を可能にする国産サービス 『microCMS』
- おまけ
フロントエンドとバックエンドを分離させるプラットフォーム
通常、ECサイトではフロントエンドとバックエンドが一体型の構造をしています。フロントエンドとは顧客が触れるすべての部分を指しており、バックエンドはそれらの情報、在庫、顧客管理などの見えない部分のシステムを指します。
これを、パソコンに例えるならば、ブラウザの部分がフロントエンドであり、CPUやSSD、OSの部分がバックエンドと言えます。イメージとしては『ノートPC』に近いかもしれません。
しかし、今回のヘッドレスコマースとは、これらのフロントエンド、バックエンドを分離させたECサイト構築の考え方のことです。
フロントエンドの改善速度が上昇する
フロントエンドとバックエンドが分離することによって従来のECサイトとはどういった違いが生まれるのか?
通常のECサイトでは、フロントエンドの設定変更や修正をするには結びついているバックエンド部分のシステムそのものを再度構築する必要があります。フロント改善の大小に関わらず、バックエンドへの介入が必要不可欠なため、時間やコストといった部分に大きな負担が必要とされていました。
しかし、ヘッドレス化によって分離されている場合は、フロント部分とバックエンドに直接的な結びつきがないため、ユーザーのニーズに合わせた素早い対応を実現出来るのです。先程の例えで言うならば、ノートPCのディスプレイが壊れた場合は本体ごと交換する必要がありますが、デスクトップであればディスプレイだけを変更すれば解決出来ます。
ユーザーニーズの動きやすい時代において、顧客が体験する部分を常に素早く改善出来るのがヘッドレスコマースの強みということになります。
APIによる情報の高速化
ヘッドレスコマースを実現するためには、フロントエンド、バックエンドをつなぐAPIの存在が必要になります。
アプリケーション・プログラミング・インターフェイス(API)はアーキテクチャの1つであり、ヘッドレスコマースではフロントエンドとバックエンドを中継するための中心部分になります。APIを介することで、これまでのECサイトでは複雑であった情報伝達部分を簡素化し、フロントエンドからの情報を適切な形でバックエンドに繋げるのです。
異なるシステムのコミュニケーションを円滑化することによって、フロントエンド、バックエンドがそれぞれ独立した状態であっても構造化を保てるのがヘッドレスコマースの特徴の1つです。
ヘッドレスコマースの概念とメリットとは?
ヘッドレスコマースのメリットはデザインの自由化と制限の撤廃にあります。従来のECサイトでもストアとしての役割は果たせていました。
しかし、先に紹介したように一体化された構造ではフロントエンドの柔軟性に欠けてしまうのです。
ヘッドレス化をすることは、顧客が目にして触れる部分を自由化出来るため、ECサイトストアだけに限らず、アプリ、IoT、SNSなどの様々な形態にUIを対応可能にさせるという概念を持つことになります。ヘッドレス化よって各分野でそれぞれの顧客体験を上昇させる効果を持たせることが可能になるのです。
いわゆるオムニチャネルやOMOを軸にしたビジネス展開では、複数の顧客との接点をそれぞれの場所(オンライン、オフラインを含めた)もたせるマーケティングを検討する必要があります。こういった場合にもヘッドレスコマースの導入は効果的だと言えるでしょう。
日本でも利用者の多い米国代表的なECであるAmazonなどはヘッドレスコマースを採用しています。
Shopifyを利用したヘッドレスコマース
ECサイト構築の代表的なサービスの1つに、カナダの『 Shopify (ショッピファイ)』が挙げられます。
サブスクリプションで幅広くECサイトを構築出来る人気のShopifyではAPIを公開していることから、一部の事業者ではヘッドレスコマースのバックエンド部分に利用されていることもあります。Shopifyは多数の決済方法を持ち、言語対応幅も広いからです。
Shopifyを使ったヘッドレス化にはプログラミング言語を含めた専門的な知識が求められます。専門的な開発力を持った人材、あるいは提携先がある場合には選択肢の1つとして挙げられるでしょう。
ヘッドレス化を可能にする国産サービス 『microCMS』
ヘッドレスコマースの拡大は海外が中心となっていますが、日本企業でもヘッドレス化を可能にするサービスを提供しているのが 『microCMS』 です。
『microCMS』 はAPIをベースに制作されている国産ヘッドレスCMSの代表的なサービスであり、『Dmm.com』や『クラウドワークス』といった大手ITサービスの企業にも採用されています。
ヘッドレスCMSは多岐にわたるコンテンツ管理を可能にするという点において、従来のECサイトの構造では実現出来なかった『部分的なCMS化』にも対応可能となっています。利用している事業者からも生産性の上昇やバックエンド開発の工数削減において高い評価を受けてるのです。
おまけ
今回はECサイトを構築するAPIを軸にしたヘッドレスコマースについて紹介してきました。
多くの顧客となり得る一般的なユーザーがスマートフォンなどを利用し、様々なSNSを利用する時代において、ヘッドレス化はこれからのEC業界を牽引するシステムになる可能性を秘めているのです。
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